2008年に破裂した金融システムが経験した「修正」の12年間のあと、2020年は、確かにそれらをさらに「修正」するための素晴らしい背景を与えたといえるだろう。

景気刺激策は、回復資源に向けられ、金額が大きすぎるということはなかった。

それらの景気刺激策に最も近く関わっている人たちにとって、2020年は、最低でも軽微な妨害、多くの人にとっては大規模な金融贈与の正に贈り物であると証明された。(IPOと以下に示した企業の市場価値を参照してほしい)

生産性の高い拠り所をもとめる「刺激」がますます増え、世界の18兆ドルものマイナス金利紙幣を背景となり、投資家は、リターンを求めてリスクの範囲をどんどん押し出されている。事実これまで、本当に土地を見失った。

先週のIPO熱ほどそれを的確に表現するものはないだろう。

先週は、米国プライベートエクイティファームが、無防備な「投資家」に数十億ドルのエクイティを流出させ、典型的な2020年を物語った。FOMO (Fear Of Missing Out)、つまりチャンスを逃すことを懸念する「投資家」たちは、最新のユニコーン企業のIPOのDoordash(レストランの食品注文と配達)とAirbnbに群れたがった。

これら二つの赤字企業のIPO初日の結果結果は?Dordashは時価総額380億ドルまで上昇し、Airbnbに至っては、時価総額1000億ドルに急上昇した。

オーストラリアの投資家へわかりやすく説明すると、AirbnbはCSLと同規模となり、BHBを超える規模となったのである。

これらの企業のどちらも、信じられないほどの赤字を抱えるテスラの時価総額5300億ドルには全く及ばない。 

みじめな老舗のトヨタは、目覚めていないのだろう。実質利益を生み出しているなどといった多くのレガシー問題がありすぎるのだろう。近い将来、ハイブリッドとEV車が毎年生産されていくにもかかわらず、時価総額1900億ドルにとどまっているのだから。

各週が過ぎ去ると、金融市場の狂気により、より多くの空売り志望者は、 気狂い屋敷 心理カウンセリングに送られていく。彼らのショート売りは焦げ付いている。

よく覚えておいてほしい。経済指標が悪くなるほど、次の「刺激」の処方量が大きくなるので、株式市場にとって好ましいのである。 

シートベルトを締めて!事態はハイパーに振れている!

コロナ禍の幸福感のようなものは他には何もない。

これはどういったことか??

3月16日から4月27日にかけて、米国のM1マネーサプライは7730億ドル増加した・・・6週間の間に。なぜM1が8100億ドルも増加したのか・・・わずか2週間で!

繰り返して言うが、我々の知らない何か重大なことが起こっているに違いない。これは全くをもって前代未聞であるのだから。

8100億ドルがいくらになるかわかるだろうか?合計4億4000万の4年間分の世界の金鉱山供給、あるいは320億オンスの40年間の世界の銀鉱山供給に値する。これは、米国財務省や連邦準備銀行によるニュース発表なしで、これほどの増加が見られるというのは驚くに当たらないだろう。

もちろん、パンデミックによるロックダウンや株式市場の急落をうけてM1マネーサプライが増加するというのは理にかなっているだろう。だが、なぜ今さら?  

2021年の投資のテーマについては、上の写真に見られる背景をもって、次回においておくとするが、中央銀行が過去に「失敗」しているのではないかと疑問に思う我々は、2021年はまさに彼らの年となるのではないだろうか。

中国さえもこの動きにうまく取り組んでいる。彼らによると「銀行システムを十分に維持し続ける」という。

この彼にはクリスマスホリデーゆっくりすることはないだろう。

今回のリポートの上記の画像の背景で最も重要な部分は、2021年の投資家への影響である。

言うまでもなく、2020年が中央銀行にとって多忙な年だったと思うならば、2021年が、次の3つの主要な任務を持って、どのようになるか想像してみてほしい。

  • どんな犠牲を払っても金利を抑制し、金利を上げるには借金が多すぎて、どんな金額でもお金を刷る。
  • できるだけ多くの回復/刺激、いかなる量をも印刷。
  • あらゆるところに新しいグリーン政策の確約、どんなコストでも、どんな金額でもかまわない。 (今朝のブルームバーグのレポートによると、米国は自国のみで、今後2年間で3兆ドルの費用がかかると見込んでいるという!!)

2021年の資産分配をどのように(そして何を)検討しているかについて、プレミアムメンバーにお送りするまで、この背景についてよく考えてもらおうとしよう。

ここまでお読みいただいた方、画像の多い今回のリポートが、はやめのクリスマスプレゼントとして喜ばれていただけたら幸いである。

ではまた。