米国市場の今晩(8月31日)の終値が高値をつけたとしたら、この8月は 米国株式市場において1986年以来、最高のパフォーマンスを記録することになる。

「市場」全体が、5種の株式と、一部のそれほど受動的でない「パッシブ」ETF運用インデックスを追い求めるグループ(これに関しては後で述べる)によって導かれていることについてはあまり関係ないだろう。

加えて、GDPの成長が、一部のグローバルリーダーたちがいう「最高の好景気」という主張に全くをもって反しているということも関係のないことなのだろう。

しかし、このたわごとのイメージキャラクターといえる株式がひとつあると思っている。それは、電気自動車会社のテスラだ。テスラ社の1株は1オンスの金価格よりも価値があるというのだ!PER(株式収益率、企業の価値を見極める「古い」方法)が収益の1000倍(PERが低ければ低いほど会社が稼ぐ利益に対して株価が割安である)というのは間違い無く・・・“素晴らしい??” 

その時価総額は、以下のチャートにある他の自動車ブランドの合計とほぼ同等の価値があることになる! 

中央銀行の金融政策が、この「ハウス・オブ・カード」を固守しようとする中で生じる、延々と続く歪みについて検討していくのはおもしろいかもしれないが、投資家にとっては、先週の米連銀の最新コメント(パウエル総裁へ賛辞を)ほど重大なものはないようだ。 特に新しい「平均インフレ率」というコンセプトとは!インフレ平均化?驚いてポップコーンをこぼしそうになった!

いかに複雑で難しく作り上げられた糞であるか、考えるだけで頭を悩ませるようなこの陳述を理解するために、次のようにまとめてみた。「我々は、何十年も2%のインフレ指標を掲げたあと、指標を果たせなかった年の代わりに、今後2%以上のインフレ指標を承認する。」

まるで、過去10年の間、数値が2%以下であるかのように見せかけたために、「地盤を失った」ことの埋め合わせをするために、今後2年間は5%、あるいはそれ以上にすることができると言っているようなものだ。それを心配することはない?

いやはや。怒り狂った市民は勢いづいた価格上昇を待ちきれないことだろう!忘れないでほしいのは、これはグローバルに起こっていることであり、ほとんどの中央銀行も同じ船に乗っているのだ。

さて、主流の金融メディアがこの深刻な問題についてどのように報道しているかをみてみると、その様子は以下のイメージが的確に表しているだろう。

あるいは

「平均インフレ率」とは、「利上げや公定歩合の正常化については心配いらない。我々はインフレをどうしても必要としていて、インフレを奨励し、市場にインフレを喜ばせるのだ・・・それはあらたな利上げが決しておこらないということを市場に安心づけることになるのだ。」

オーストラリアにおいてさえも、これを真剣にとることは、投資家の利益になる。

多くの投資家は購買力が低下してきていることを認識しており、ここにおいて中央銀行が選択した「修正案」として通貨の価値低下を選んだことは明らかになっただろう。

唯一の問題は、修正ではないということ。これは時間を買う方法であって特に深刻な変化(改革など)は彼らの権威のもとではおこらないだろう。SNAFU (Situation Normal: All Fuxxed Up)

多くの投資家は金融問題は2020年よりもずっと前に始まっていたことに気づいていると期待を込めて思うが、これは「パンデミック」の渦中であっても起こっていることである。

以下のチャートは政府が秩序維持の為にしなければならなかったことを表している。 

今皆さんが、これらの政策がもたらすリスクから身を守るために、他に何ができるかを考えているとしたら、それは必要なことだろう。

彼は分かっているようだ。

以下の写真の彼もおそらく分かっているだろう。 

何十年も無視し続けてきたあとで、今になって乗船?

ETFではなく、金鉱株(バリック)を購入しているという事実は、バフェットがどこに価値があるのかを示しているだろう。彼は価値を大事にし、大勢のフォロワーがいる。

もし彼の「マネージャー」がバリックのポジションを買ったのだとしても、バフェットの承認を得ずに、ということはありえないだろう。 

バークシャー・ハザウェイのポジションの書類によると、米国金融の大幅な売りと、多くが予測していなかった、日本の5大商社のポジションの買いが見られる。

商社は日本の頭脳明晰エリートの就職先である。興味深く見守ろうと思う。

普通株がすぐに経済の現実をすぐに反映し始めるのか、あるいはもう少し長くかかるのかということはあまり関係ない。株式はいかなる基準においても高すぎであり、過大投資している人はその貪欲を罰せられるだろう。

最後に、以下のチャートは、名声高いグラント・ウィリアム氏のTTMTGHからの抜粋である。

平和あれ。