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たわごと政策

“インフレの孤立”が続いている。 

政府や中央銀行、中央銀行の応援団、別名主流金融メディアたちが、「もし起こっているとしても長くは続かない」という売り文句を発しているのに対し、一方世界中の消費者は、物価がどれほど上昇するのか、そして物価上昇がどれくらい長く続くのかと心配している。 

結果として、約1週間前、米連銀が「先細りや利上げについて考えることすら考えていない」から「利上げについて考えることについて考える」という言葉に変えたことを受けて、市場は数日 下落の 低迷をみせた。 ちなみに連銀のいう利上げ考慮はなんと2023年だという!

インフレ圧力により利上げを考えることを考えるものが一人少なくなるという脅威に対する株式市場の反応は、あまりにもひどく、人員が総動員されたほどだ。

さて、先週我々は、Aチーム、暴落措置チーム、そしてあらゆる分野からの連銀チームの16名のスピーカーを迎え、「すべては実際には問題なく、なにも目に止まるものはない」という高速道路を行き来した。

米連銀がすべての利用可能なマウスピースを展開すると同時に、米国のバイデン政権がその最も上級の経済“顧問”を呼び寄せたということについて最も警戒するべきことは、この 完全なパニックは株式市場のわずか2日の下げ日によってもたらされた  という点である。

先週の終わり(以下のタイムラインを参照)、6月25 締めの週までに、市場は落ち着きを取り戻した。当面緊急経済刺激策とゼロ利上げは変わらないだろう。以下のチャートでは、緑色は株式を示し、ほぼ平行線をたどっているのが金だ。 

成功とはこのように見える:

Source: Zerohedge

中央銀行の政策範囲のテーマをさらに伸ばすために、日銀がETFの入札を強化したということは注目すべきだろう。米連銀の介入の2日前に下落を止めるためにさらに増大したという事実は、今後我々がまた検討していくことを確かに示している。今のところ、日銀が市場を「救う」ためにETFを購入したのは、4月以来初めてだったということに安堵するべきだろう。

このブログの定期的な読者の方には説明は必要ないかもしれないが、我々の意見では、中央銀行はインフレについて何もしないというのは、何も出来ないからなのである。 

過去2週間に起こったことがこれを証明している。今、資産ポートフォリオにおけるインフレのポジションの規模を再評価するよい機会だろう。

また、「ESGブローバック」ポートフォリオをお持ちであれば、そちらについて再評価するのもいいかもしれない。今こそエネルギー投資家にとって一石二鳥というわけだ。

しかし、これはすべて一時的なものかもしれないというではないか。原油に関していえば、OPECは栓をより広く開くことができ、イランとの取引が可能になる。あまり興奮しないでほしい。

ここからは、いくつかの画像を楽しむ時間だ。このたわごとはもう十分だろう。 

しかし、一点だけ付け加えたい。価格の懸念が続く中、主要コモディティーの膨大な備蓄に着手しているかもしれないという中国からのニュースは、このインフレ発作の唯一の過渡的な側面であるとなるかもしれない。

世界市場は現在、インフレ/スタグフレーションへの方向性を変える唯一のものは、バブルの崩壊であるという立場にあり、一つ我々がわかっていることは、中央銀行は防止に熱心に取り組んでいるということだ。

「ピーク」のあたりで小売マージン負債を少し引き込むセイフティーネットのようなものは他にはない。

ジェシー・フェルダーの貴重なツィートを二つご紹介しよう。

我々は願うのみ。

バブルって?

まあ、バブルが弾けないことを願おう。そして生活はすべてよしで持続可能??

「持続可能」といえば、このチャートは「予算」の見解からどうみえるだろうか。

以下のチャートの説明はすこし複雑だが、中央銀行に「金は十分ある」と言っているようなものだろうか。

こちらは、面白いとおもったので入れてみた。

次の図はあまり好ましくはないが、何かを語っているだろう。

そしてこれも。

そう、今回貴金属に関する見解をかなり無視したことは承知である。またの機会に。

平和あれ。 

カウントダウン

さあ2020年10月の最終週がはじまった!

パイプを下ってくることを知りつつ、次の「刺激」策を待っている間、市場が水を踏んでいる新たな週のはじまり。そうでなかったとしても、MOAB(Mother of all bubbles)から空気をだしてやることは心配しなくていい。

2020年後半の米国大統領選挙が、メルボルンカップと同じ日、11月3日に開催されるというのは適切なように思えるし 勝者を選ぶのは同じくらい難しいと感じる。

2020年という年は、Covidが「青信号」を示し、あらゆるすべての非伝統的な財政および金融政策が、通常政策として、 政治のあらゆる側面によって行われた。.

政治のあらゆる側面という意味は、現在政権を握るオーストラリアの保守党内閣までもが、「左派」である野党労働党が羨むほどの財政支出、赤字、債務政策をとったのだ。

そして現在アメリカでは、「最新」の財政刺激策は、(さらなる)数兆ドル規模で行われる予定が、わずか2000億ドルを超えるという論議で停滞している。

これはすべて、ポピュリストの「現代貨幣理論家」が深刻な勢いを増しているのと同様に起こっている。財政抑制の名残のあらゆる類似点を取り除くことが主な目的となっているようだ。今週、彼らの筆頭チアリーダーであるステファニー・ケルトン教授の話を(マクロボイス・ポッドキャストの出演を通して)聞いたあと、彼らの目的は達成するだろうと思った。彼女には非常に説得力がある。

このMMT論者たちによると、これまでにおこなわれた貨幣発行の問題点はその規模であり、さらに具体的には「規模」の欠如であるという!十分な貨幣の供給がないため「刺激」がたりないというように。あらゆる官僚にとってなんとも魅力的な提案である。

では、彼らが米連銀と欧州中央銀行の政策構築の回廊に入ると、可能だと思っていた以上に想像力が広げられる。政府は、重大影響を引き起こすことなく、どれほどの通貨発行が可能なのだろうか。我々はもうすぐ知ることになるだろう。これについては今後数週間にわたって見ていきたい。

前に述べたように、重要なのは米国で誰が勝つかということではなく、金融の見解から重要な点は、今のところ、米国債が現在の金融システムの「基盤」を占めているということである。

今のところ、世界のGDPに対して米国経済が占める割合について覚えていくことが大切だ。以下に示されている。 

世界銀行の統計によると、米国は世界人口の4%を占めている一方、24.42%のGDPを占めている。 

残念ながら、見るに耐えないが、米国における経済的およびイデオロギー的な社会的格差は、現在は和解には至らないように見える。 

米国大統領選挙で誰が勝利するかという金融政策の結果は、投資家のポートフォリオにはほとんど関係ない。重要なのは、1944年のブレントンウッズ以来、我々が知る金融システムが、その最後のイニングにあるということを認識することである。

このことを、見るに耐え難く、和解に至らないように見える、米国の社会的・経済的な格差に加えると、心配を促す読み物になる。

投資家は、財政の安定を脅かす状況から自らを鍛えることを強く勧められる。 また、それに関連して世界の中央銀行が現状維持のために行う対応策から身を守るためにも。

重要なリスクを認識することは不可欠である。MMT論者によって「管理可能」として切り捨てられている重要なリスクのひとつは、インフレである。どこからきてどこに行くのかまで、インフレをコントロールできるという、前述のケルトン教授の自信は際立っている。ただ、過去に行われたことはない。 

一部の中央銀行はインフレについての警告を出している。たとえばオーストラリア準備銀行(RBA)は、数週間前に以下のように述べている。「完全雇用に向けての進展がみられ、インフレが2〜3%の目標範囲内で維持できると確信できるまで、キャッシュレート目標を引き上げない」 

では、金利がほぼ0%で、インフレがX+(なんにしろ彼らが掲げるように)、あるいはなんらかの生活費の上昇がみられるということ?3%+はOKなのだろうか?

どのように対応策を立てるというのだろうか?このような背景から、資産配分について真剣に考える時が来たといえる。

別のフェーズに移行したのだ。

特にニュージーランドとオーストラリアの慈悲深い中央銀行からの非常に一貫したメッセージは、我々は政府債務がいかに少ないかを心配すべきで、直ちに増やすべきだということだ。不安を感じている人のために、RBAは以下のチャートを今月初めのプレゼンテーションで使用した。我々は「追いつくために」まだまだやることがある。つまり、日本に追いつくためには、という意味である。

過去6ヶ月間をみて、何もせず、人々の銀行口座に直接お金を注入してもマイナス面はみられないということがわかった。MMTが非常に人気があるのも不思議ではない。

上記の全ての「背景」を踏まえても、金を所有している投資家がいかに少ないかというのは驚くべきである。まして、収益性が高く低コストの金産出会社はいうまでもない。

金が、何らかの形で、この金融システムの基盤に戻る可能性について今後数週間で触れることになるかもしれない。

いまのところ、我々が世界の金融システムの画期的な変化の玄関口に立っていることは、誰の目にも明らかだといっても過言ではないだろう。偉大なケインズ派実験は失敗している。既存の世界的な債務を返済するために必要な金銭的成長が、もはやシステム自体を満たす能力を超えている。別の言い方をすれば、世界の中央銀行は、現在、恒久的に、追加の法定通貨を継続的かつ迅速に作るということが、唯一、急激に増える債務という獣を養うことができるという流儀にある。

元IMFのマネージングディレクターで、欧州中央銀行の現プレジデントであるマダム・クリスティーン・オデット・ラガーデ女史は、これら全てのことについてなんというだろうか? 

配分不足

どうやら、今まで同様の週明けとなりそうだ。全ての関心は中央銀行に向いている。

レトリックはいつも同じ。「資産市場でバブルが存在するとは思わないが、存在のしないバブルに、現在の全ての空気をさらに空気を送り込んで入れ替えるために、考えられるあらゆる便宜を尽くす」

前代未聞の規模の通貨発行という用立ては以下のチャートが示す通り。

米連銀が先週発表したように、低金利の保証は、いつまで、 いつまで、 まるで永遠のことのようだ。オーストラリアでさえ、金利はすでにマイナスと言えるだろう。

「バブルは存在しない」というものの、情深い政府の恩恵による新札を使い、週末のスポーツ賭博での賭け事にから株式市場への投機へと流れていった、新しいタイプの投機家を生み出すはめになった。

この新しいタイプの「投資家」のイメージキャラクターとして知られるデーブ・ポートノイ(写真)のプロフィールをみれば以上のことは明らかだろう。なんとも、この男は最近かなり「イケてる」らしく、アメリカ大統領とも面会したという。

問題は、狂ったような自己肯定感とかなりのレベレッジによって、おそらく今頃いくらかの痛みを感じていることだろう。しかし、彼は大丈夫だと確信している。なぜなら「株は必ず上昇するもの」で「下げた時は買い時」というのが、過去約12年間の安定した戦略なのだから。

さて、ここにきて話は面白くなってくる。デーブが気づいているか否かはわからないが、彼の全ての投資戦略は、ヨーロッパ、日本、米国の中央銀行が、日本とスイスの中央銀行の通貨発行を模倣として、(存在しないとされる)資産バブルを続けていくことに完璧に依存している。

以下のチャートをみて、我々はいつも暗いニュースばかり発信していると嘆かないでほしい。まだまだ先はあるように「みえる」ではないか。

Source: Grant Williams, TTMYGH

さらにいえば、これらの中央銀行のたくらみは、国内のニュース配信ソースから公表されるビジネスニュースからは程遠いように見えるが、現在存在する金融システムは米ドルをグローバル基準通貨とすることで成り立っている。それこそがなぜ一番重要なのかという理由である。

かくして、米国債が、第2時世界大戦後に始まったこの現在のシステムの根底にある。1971年に金と米ドルの「基準」をアメリカが廃止したように。

このシステムにとって最も大きく迫っている問題は、「通常」と比べても、また通貨との関連からしても、アメリカ財政の危機的な状況である。

米ドル保守のための「綺麗なもっとも汚いシャツ」という見解を論じる人は、同様に他に実行可能な方法がないからこのシステムを変えることができないという論議をする者である。後者の論議には全く賛成だが、前者はそうでもない。

以下、米国予算の軌道が読み取れるだろう。

ここに、あらゆるアセットクラスに付随するデリバティブがもつ京の単位のものを加えたらどうなるか・・・。心配いらない、すべては差し引きとなる。

「オイルマネー」の基準通貨としての米ドルの価値が、特にテック関連の上昇を傍目に、徐々に弱まっていることをみると、アセットマネージャーやプライベート投資家がかなりの資産を、地銀や金鉱株などの金資産に投資するのにここまで長い時がかかったというのは驚きだ。多くの個人投資家が貴金属投資に未だETFを使っているというのもおもしろい。

そうといっても、多くのアナリストによると、全ての投資資産における金の割合というのは、現在は0.4〜0.5%だそうで、過去数十年の平均とされる5%や多い時は10%の年が数年続くという状況と比べるとかなり低い。

この興味深い数字は、 マークファーバーの最新の分析にみられる以下のチャートが示している。

世界のファミリーオフィスの戦略的資産配分2019年

UBS, Campden Global Wealthより

So, even professional family offices have less than a 1% exposure to gold right now? Even with the current money printing madness and inflationary threats breathing down our necks?

It’s hard to see this staying under 1% for much longer. Precious metals have the smallest market share of savings and investment products they’ve ever had globally. The question will be, what price will those late to the party have to pay for entrance?

近いうちに、貴金属への配分についてのコメントを述べるのが楽しみだ。そのときまで、以下の1930年代のエクイティの類似系が続くだろう。デッドキャットバウンス?

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